多くの日本人が国外に移住する時代
海外にロングステイ(長期滞在または移住)する邦人数は毎年増加傾向にあり、近年ではアジア地域だけでも国外にロングステイする邦人全体の約27%を占めている。
アジア地域の中でも、チャイナショックのようなリスクが少なく、日系製造メーカーの進出が著しいタイ国も在留邦人数は増加の一途を辿っており、全体の約4%、アジア地域では約15%に至っている。
移住地としてのタイ・プーケット
しかしながら、タイ国においては、日本人長期滞在者の増加は首都バンコクに集中し、その他の地域においては「日系企業進出=工業団地の有無」とも言えるため、地域によって相違がある。
プーケット県においては、工業が盛んで無いため日系企業の進出は少なく、長期滞在する邦人の数は約600人程度に留まっている。(2013年現在)
その内、60歳以上の年金を受給している高齢者も多く60人程度が長期滞在をしている。
中高年者の抱える問題
国内でも高齢化による様々な問題・課題は広く周知されている所であるが、プーケット県に長期滞在する高齢者も同様の問題・課題があると共に、現地で生活する上での言葉や生活習慣の問題や、公共交通機関が発達していないため、高齢者自ら自動二輪を運転する頻度も増すことで、事故に遭遇した場合の対応を常に想定しなくてはならない。
また、独り身の高齢者が病気や怪我で動けなくなった場合、病院もしくは、病院以外で死亡した場合の対応等多くの問題を抱えながら生活をしている。
移住者をサポートしてくる団体
プーケット県でも在留邦人、特に高齢者の悩みや生活、安全に対する任意団体が存在すれば、このような不安も解消に向かう所ではあるが、現状、プーケット県に長期滞在する高齢者を救える活動を行っている任意団体は存在していなかった。
プラジャの発足
このような状況の中、プーケット県内において50歳以上の中高年を対象とする長期滞在者10名によって、自らの安全・安心を確保するべく「プーケット長期滞在中高年の会」が2011年に発足した。
日々の生活をサポート
プーケットに長期滞在する邦人に対して安全・安心のサポートを行うとことを目的とし、エマージェンシーカードの作成・配布や健康診断の実施、及び、事故等のアクシデントに巻き込まれた際のサポートとして、病院搬送、通訳等を体制として整備すると共に、現地にて複数のコミュニティを形成し長期滞在者への生活環境の提案活動を実施している。
現地で生活するためのコミュニティ
現在、コミュニティとして、語学や健康促進を意識した自転車同好会、また、日タイの料理教室の開催の他、2004年のインド洋津波被災後、現地に建立された慰霊碑の管理と、遺族有志の会を発足させ日タイの相互協力による慰霊祭を主催している。
このようなコミュニティ形成の活動は、我々の考える安全・安心が単に事故や病気、急な発作に限定した対処に留まるものでは無く、健康、言葉、交流による地域の輪を含めて定義していることにある。健康を維持し、現地での言葉の壁に少しでも対応し、地域交流から得られる情報や支援は、現地で生活する上での安全・安心に他ならない。
地域との交流から産まれた国際交流
結果としてこれまでの活動が、現地企業と協力し合い、孤児院への支援活動に繋がり、現地の剣道クラブを応援する活動等、国際交流にも繋がっている。
記憶の継承と追悼
日本国内においても甚大な被害をもたらした東日本大震災。 ここプーケットにおいても2004年のインド洋津波の被害は大変、大きなものであった。
我々は、インド洋津波犠牲者の方々への追悼の意を表し、教訓として記憶を継承するため、国籍・宗教にとらわれず、慰霊碑を管理し、法要慰霊祭を主催している。
プラジャは、プーケットへロングステイされる方々からの相談、在住されている方々への安全対策並びに、日々の生活のサポート、津波の教訓を後世に伝え、犠牲者への追悼を表する団体です。
役員
理事長
菅家 弘道(カンケ ヒロミチ)
副理事長
大野 肇(オオノ ハジメ)
副理事長
影本 啓亮(カゲモト ケイスケ)
理事
小林 秀明(コバヤシ ヒデアキ)
理事
ウィスット カサヤパナン
理事
プラブジョテ セティ
理事
タイパンコーソン 正美(マサミ)
理事
本多 芳和(ホンダ ヨシカズ)
理事
宮谷内 泰志郎(ミヤヤウチ タイシロウ)
理事
駒木根 旭(コマキネ アキラ)
監事
窪田 将宏(クボタ マサヒロ)
PR担当
戸高 祐子(トダカ ユウコ)